サザエさん一家の場合

サザエさん一家を例に具体例をご説明します

その1 フネさんが認知症になってしまったら・・・

 

波平さんは、妻のフネさんと長女サザエさん一家と暮らしています。

長男のカツオさんと二女のワカメさんはそれぞれ独身で一人暮らしをしています。

波平さんは元気でしっかりしていますが、フネさんは認知症の症状が少しずつ出てきているようです。

 

もし、波平さんが先に亡くなると、波平さん名義の自宅と財産はフネさん、サザエさん、カツオさん、ワカメさんで話し合い遺産分割協議をして分け方を決めることになります。

すでに認知症で判断能力がないフネさんは成年後見制度を使い、成年後見人をつけてもらうことになります。

後見人がフネさんの代理人として遺産分割協議の話し合いに臨みます。

 

後見人は裁判所が決めるのでどんな人が後見人になるのかわかりません。(現在、7割が司法書士・弁護士・社会福祉士・行政書士などです)

一旦、後見制度を使うと、基本的には本人が亡くなるまで後見人が就くことになります。

第三者が後見人となれば報酬を本人の財産から支払っていくことになります。

基本の報酬額は月額2万円です

 

そこで、波平さんがしっかりしている間に家族信託を使って対策をしておけば安心です。

波平さんは、サザエさんと信託契約を結び、自宅と現金を信託財産とします

委託者兼当初受益者は波平さん、受託者をサザエさんとします。

波平さんが亡くなったら、第二受益者をフネさんとし、引き続きサザエさんにフネさんの生活や介護に関するお金について必要なときには支払ってもらえるようにしておきます。

 

そして、フネさんが亡くなると信託が終了するように決めておきます。

 

残った自宅はサザエさんに、他の預貯金などはサザエさん、カツオさん、

ワカメさんで分けるように信託契約の中で決めておきます。

その2 空き家となった実家を・・・

 

波平さんはフネさんか亡くなり、サザエさん一家も家を買い、別に暮らしていました。

最近は物忘れもひどく、一人暮らしに波平さんは不安がありました。

 

そこで思い切って近所に出来た介護付有料老人ホームへ入居しました。

空き家になった自宅は誰も住む予定がありません。

このまま何もしないでおくとどうなるでしょう・・・・

 

波平さんがホームに入ってから認知症になり、預貯金が少なくなり、ホームの費用を自宅を売ったお金で払おうとサザエさんが思っても、波平さんの判断能力がなくなっているので、成年後見制度を使い後見人に代わりに売却してもらうことになります。

 

しかし、成年後見人も家庭裁判所の許可を得てからでないと勝手に自宅を売ることが出来ないので手間と費用がかかります

 

家族信託を使うと、委託者受益者を波平さん、受託者をサザエさんとし、自宅を信託財産とする信託契約を結んでおきます。

 

サザエさんは、受託者として登記簿上の形式的な所有者となるのでサザエさんの判断で自宅を売却することができます。

その3 後妻が亡くなったら、前妻の子どもに財産を渡したい・・・

 

波平さんはフネさんが亡くなってから、ウニさんと再婚しました。

波平さんは自分が先に亡くなった後も、ウニさんがこの家に住み、生活に困らないようにしておいてあげたいと考えていました。

 

しかし、ウニさんが亡くなった後の財産はウニさんの親族ではなく、すべてサザエさん、カツオさん、ワカメさんに遺してあげたいと思っています。

 

このような場合も、委託者受益者を波平さん、受託者を信頼している甥のノリスケさんにした家族信託契約を結んでおきます。

 

自宅と預貯金を信託財産とし、第二受益者をウニさんとしておきます。

波平さんとウニさんが亡くなったら信託を終了するようにし、残った財産はサザエさん、カツオさん、ワカメさんに渡せるような契約内容にしておきます。