医療・尊厳死・看取りを考える

 余命の告知、回復の見込みがない場合の延命処置など家族が判断しなくてはならない場合があります。

 

 あなたの希望があれば家族は判断しやすくなるので記入しておきましょう。

 

 また、現時点では法の整備がされていませんが、尊厳死の希望として

一般社団法人 日本尊厳死協会に入会されて尊厳死のカードを所持しておく、または尊厳死宣言公正証書を作成しておくことも家族の負担が軽くなるでしょう。

 

尊厳死とは?

 尊厳死とは、不治かつ末期の病態になったとき、自分の意思により無意味な延命治療を断り、自然の摂理に任せ人間としての尊厳を保って自然な死を迎えること

 

尊厳死と安楽死の違い
 尊厳死が不治かつ末期になったとき、自分の意思で延命措置を断って死を迎える自然死であるのに対し、安楽死は、患者の意思に基づき医療側が薬物を投与することにより死を早めることであり、殺人罪に問われます。

 

リビング・ウイル(LW)をご存知ですか?(尊厳死の宣言書)

 英語で生きているということをリビング、遺言書をウイルといいます。

死んだのちに効力を発生するのではなく、生きている本人の、生きた遺言書、つまり生前発効の遺言という意味です。

 

本人が望む最期を尊重(QOD)

QODはQuality Of Death の略で、直訳は「死の質」

生活の質(QOL)を高めようと最期までより良く生きることを支えることが、死の質も高めることにつながるとの考えに基づく。欧米諸国では1970年代後半から、「エンド・オブ・ライフ・ケア(人生の最終段階のケア)」「ホスピスケア(緩和ケア)」と同様の意味合いで使われだしたともみられる。

2000年代に入り、生前に本人が希望したような最期を迎えられたかどうかを表す指標にもなった。日本では、2010年の英誌エコノミストの調査部門が、終末期のケアの利用しやすさや費用など、独自の指標で世界40か国の「QODランキング」を発表したことで知られるようになった。日本は在宅医療など患者や家族に寄り添うケアが不十分などとして23位だった。

これまでの、救命、延命中心の医療から本人の思いを軸に、人生の最終段階を穏やかに過ごし、尊厳ある死を迎えられる支える医療へと変わろうとしている。(26.4.13読売新聞 社会保障より抜粋)

 

 ・川越では、2014年現在387人(全人口の0.1%ぐらい)が日本尊厳死協会に入会しています。(我が家の3人も入っています)

・会員の平均年齢は76歳、年間2700人ぐらいの方が亡くなっています。

・病院でリビングウイルを提示し、90%が最期の医療に行かされています。

 

          最期の医療に行かされた例

 医師もホッと 救命措置をする際、「これ以上は本人がきついだけ」と医師から告げられました。その時、LWを提示しましたら、「本人をつらい目にあわせずに済み、良かった」という感じでホッとされていました。(佐賀県)

 

堂々と逝った叔母  CT画像を見ながら説明を聞き、叔母は余命1か月と告げられました。私は少しでも長く生きてほしいと思いましたが、本人がLWを提示し、きっぱりと「延命措置はしないでほしい。痛みだけは和らげて、私の言うことをきいてほしい」と。叔母は堂々と逝ったという感想です。(大阪府)

 

         最期の医療に生かされなかった

★なぜ、救急車で来たのか  夫の脈が38に落ち、苦しそうにしていたので救急車を呼びました。「では、ペースメーカーを入れますか?」と聞かれましたので、尊厳死協会に入っていることを伝えましたら、「それならどうして救急車で来たのか。このまま帰ってもらうしかない。私は医師としての仕事をしますから」とのことでした。しんどい状態の夫は治療を開始してもらうより他なく、あっという間に首からチューブが入り、集中治療室へ。結局肺炎になり、その後1か月苦しみました。(兵庫県)

※2014.3.17に川越で尊厳死協会会員のサロンが開催され、その時に救急車でご主人のLWの会員証を提示し、意思を伝えたら高度医療はされなかったという会員の話がありました。

 

もっと話し合っていたら  胃瘻をすれば回復する可能性があると指摘され、お願いしました。しかし、実際には食べ物が逆流し、肺炎を繰り返し、身体は弱り、チューブが増え、回復はしませんでした。1999年に入会した父と、もっと具体的な話をしておけばよかったと思いました。(山形県)

 

           LWを提示しなかった

★生きていてほしい思いで  母は数年前に入会したということで、「最期の措置は何もしなくてよい」と話していました。しかし私は母に生きてもらいたいとの強い思いから何としても助けて下さいと医師に頼みました。母のLWは提出しませんでした。母が望んでいたことでも、私には理解できなかったからです。(北海道)

 

私の判断でしたが  急性心不全を起こした父が病院へ運ばれた際、医師から「延命措置をしても寝たきりになるでしょう」と告げられました。おそらく本人は望まないことだろうと思い、私の判断で措置は断念しました。その後父の会員証を見つけ、正しい判断が出来ていたことに気づきました。(埼玉県)

 

            医師からの手紙

家族も熟知が必要  救急搬送時には本人が意思表示できないので、家族が十分にLWの内容について熟知しておくことが必要と思います。(鳥取県)

 

待ち遠しい法制化  現在は法制化の成り行きを注目しています。明らかな「悪意」が証明されない限り、医師、医療機関の責任が問われないような内容の法制化を期待しています。無意味、有害な延命治療に大反対です。(熊本県)

(以上、日本尊厳死協会会報2014年4月1日発行NO153より抜粋しました)

 

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